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チェンソーのデプスゲージの目立てを平ヤスリで行う方法

チェンソーのデプスゲージの目立てを平ヤスリで行う方法

チェンソーの性能を十分発揮し、安全に使用するためには、ソーチェーンの刃の研磨(目立て)が正しく行われていなければなりません。
また、カッターの目立てが進むと、それと組み合わせになるデプスゲージのほうも、平ヤスリによる目立てが必要になってきます。
ここでは、デプスゲージの目立てを平ヤスリで行う方法について説明します。

デプスゲージの目立てに平ヤスリを使用

ソーチェーンのメンテナンスに、ヤスリは必須の道具です。ヤスリは消耗品ですので、目がつぶれたり、錆びたりしてきたら、新しいヤスリと交換しましょう。

カッターの刃の部分の目立てには基本的に丸ヤスリを使いますが、デプスゲージの目立てには平ヤスリを使用します。

デプスゲージとは、カッターの前に突き出た突起部分のことです。大工道具として使う「かんな」で言えば、カッターが刃で、デプスゲージが台の部分に当たります。
各カッターは、刃の部分とデプスゲージ部分がセットになっています。

デプスゲージの役割

デプスゲージには、カッターが木に食い込む深さを調整する役割があります。
デプスゲージの上先端と、カッターの上先端の高低差のことをデプスと言い、このデプスの大きさは、刃が木に食い込む深さと同じになります。
適切なデプスの大きさは、ソーチェーンの種類やサイズにもよりますが、概ね0.64mm程度です。

ソーチェーンが新品のときには十分なデプスが設けられていますが、目立てを繰り返すうちに、カッターが短くなるのと同時にカッターの上先端も低くなっていきます。これはソーチェーンのカッターが刃先から後方へ行くに従い、なだらかに傾斜しているためです。そのため、刃を目立てしていくと、デプスゲージの上先端と、カッターの上先端の高低差(=デプス)も小さくなるというわけです。

デプスが小さくなる(0に近づく)にしたがって、刃の食い込みが悪くなるのと同時に刃が滑りやすくなり、ソーチェーンやガイドバーが摩耗する原因になります。
この状態のままフルスロットルで使い続けると、空ふかし(無負荷運転)をしているのと同じで、エンジンの寿命まで縮めかねません。

反対にデプスが大きすぎるのは、刃が出すぎている状態です。刃の食い込みはよくなりますが、以下の弊害をもたらします。

  • チェンソーが木の方に引き込まれるなど、扱いにくくなる
  • 振動が大きくなり、動力部への負荷がかかってしまう
  • 切り屑が厚くなるので、切り屑の掃き出し口に圧力がかかり、カッター後底部に亀裂が入るおそれがある
  • クラッチ、スプロケットが摩耗するなどの原因になる
  • キックバックが起こりやすくなる

デプスは大きすぎず小さすぎず、適正な状態を保つことが重要です。

デプスが適正かどうかは、木を切ったときの切り屑の状態でもある程度判断できます。
デプスが大きいと、切り屑は粗い欠片状になります。
逆にデプスが小さいと切り屑は細かくなり、さらに小さくなると粉状になります。

ただし、デプスが適正でも、刃の目立てが悪いと切り屑は細かくなり、見分けがつきにくくなります。この場合は、刃の目立てとデプスの状態の両方を確認してください。

デプスゲージを平ヤスリで調整する方法

デプスの大きさが適正かどうかは、専用のデプスゲージの調整器具(デプスゲージジョインター)を使って確認できます。

デプスゲージジョインターは、ソーチェーンの上に設置し、デプスゲージジョインターの膨らんでいる部分がカッターの上に、先端の切り込みが入った部分(スロット)がデプスゲージの上になるようにします。
スロットからデプスゲージの上先端が突き出るようであれば、デプスゲージが高すぎる(=デプスが小さすぎる)ことになります。この場合は、デプスゲージの突き出た部分のみを平ヤスリで削りましょう。
この際に、平ヤスリが目立てをし終わったカッター部分に当たらないよう注意してください。

逆に、デプスゲージが低すぎる(=デプスが大きすぎる)のを調整するには、カッターを削って短くするしかありません。そうするとカッターが相当短くなってします。
対処療法として、横刃の角度をやや鈍角(バックスロープ状)にすることで刃を食い込みにくくし、デプスが大きいことによる食い込みやすさを相殺する方法もあります。

このように、デプスゲージを一旦低く削り過ぎると、あとの調整が難しくなるので、デプスゲージの削り過ぎには注意しましょう。

デプスゲージの高さを調整したら、最後にデプスゲージの進行方向前方部を削って元のような丸みをつけます。デプスゲージの角が残った状態のまま使用すると、ソーチェーンががたついて熱を持ってしまい、寿命を縮める原因となってしまいます。

スギやヒノキなどの柔らかい針葉樹は多少デプスが大きくても切れますが、ナラやカシなどの硬い広葉樹は、デプスが大きいと刃が引っかかってしまい、上手く切れません。この場合、デプスを小さめにすると切れやすくなります。デプスゲージの調整器具の中にはこのように硬い木用と柔らかい木用の2段階で調整できるものもありますので、利用してみてください。

チェンソーには、丸ヤスリを使うカッターの目立てと、平ヤスリを使うデプスゲージの目立ての両方が重要です。デプスゲージの調整の際は上記を参考にしてみてください。

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