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チェンソーでの伐採作業のポイント! 受け口と追い口について知る

チェンソーでの伐採作業のポイント! 受け口と追い口について知る

育ちすぎてしまった庭木などの伐採を業者に依頼すると意外に費用がかさみます。そんなときに自分でチェンソーを使い、ちょっとした木を伐採できると便利です。しかし、どんな小径木であっても、チェンソーで安全に伐採をするためには、基本をしっかり理解しておくことが必要です。ここでは、チェンソーで伐採作業を行う際のポイントや手順について詳しく説明します。

チェンソーで伐採作業を行う際のポイント

チェンソーで伐採作業を行う際には、「正しい手順」と「安全対策」がポイントとなります。

正しい手順で行うことが大切

チェンソーで木を伐る作業は、命に関わるような危険を伴います。自己流で行わず、また、面倒だからと順序を省いたりすることなく、正しい手順で行いましょう。
チェンソーで伐採作業を行う正しい手順は、この後の項目で詳しく説明します。

安全対策を行う

チェンソーを扱う際は、万全の安全対策が必要です。
まず、キックバック(ガイドバーが自分の方に跳ね上がる現象)など、チェンソーの予期せぬ動きに備え、常に防護服や防護靴を身に着けるようにしましょう。
また、安全に伐倒するために牽引具などの適切な道具を使うことや、思わぬ方向に木が倒れそうな場合に備えた、避難路の確保も重要です。

チェンソーで伐採を行う手順

ここからは実際にチェンソーで伐採する際の留意点や手順を説明します。

木を倒す方向を決める

まずは、木を倒す方向を決めます。木を倒す方向は、その時々の状況に応じて変わりますが、斜面に立っている木の場合、基本的には、斜面に対して横方向か、斜め下方向が、より安全に木を伐倒できる方向とされています。
また、伐採後の処理のしやすさも重要です。なるべく周辺の木にかからないようにする、造材、搬出をしやすい場所に倒す、などにも配慮し、伐倒方向を決めます。

木の重量や重心を調節する

伐倒したい方向と違う方向に枝が多く伸びている場合には事前に切り落とすなどして、木の重量を調節して倒れやすくします。
また、立木には、それぞれ重心方向がありますが、重心とは違う方向に木を倒したいときもあります。そのようなときは、ロープ、滑車、牽引具などを使って倒したい方向に木を引っ張り、木の重心を調節しなければなりません。重心方向は、幹の傾きや枝の張り具合などから判断します。
手間にはなりますが、あらかじめこのようにセッティングしておくことで、より安全に伐倒することができます。

受け口を作る

伐倒方向が決まり、必要な牽引のセッティングが済んだら、いよいよ伐倒に入ります。
まずは木に受け口を作ります。
受け口とは、斜めの切り込み線(斜め切り)と、水平の切り込み線(下切り)によって切り取られた口の形の部分です。口の空いた方向が、伐倒方向になります。

受け口を作っている様子

大径木の場合に行う「芯抜き」(芯切りともいう)

追い口を作る

受け口を作り終えたら、次に追い口を作ります。追い口は、受け口の反対側から入れる切り込み線です。追い口を作ることによって、受け口の会合線との間にツルができ、このツルが蝶番のように機能することにより、木は安定して伐倒方向に倒れる仕組みです。

追い口を作っている様子

クサビを打ち込む

立木の状態によっては、追い口を入れただけでは簡単には倒れません。意図した方向に確実に倒すために、追い口にクサビを打ち込みます。クサビによってテコの原理で追い口側が持ち上がり、重心が移り、木が倒れ始めます。

木が倒れ始める

木が倒れていく様子

小径木であれば、クサビの代わりにフェリングレバーを使って、追い口側を持ち上げることもあります。

「受け口」と「追い口」の作り方

正確な木の伐倒には欠かせない「受け口」と「追い口」の作り方を具体的に解説します。

「受け口」の作り方

伐倒したい方向に正確に伐倒するためには、方向を決める受け口を正確に作ることが非常に重要です。
受け口を作る上で留意すべき点は以下の3点です。

1.受け口(下切り)の深さ

木の直径の1/4を目安にします。受け口が深すぎると、木の安定性を損なう危険性があり、また、クサビを利かせられるだけの深さの追い口を作ることができなくなります。ただし、偏心木を重心と反対方向に伐倒する場合など、意図しない方向に倒れないように、あえて深めに受け口を入れるケースなどもあります。

2.受け口の角度

受け口の角度は45度を目安にします。角度が狭すぎると、受け口が早くふさがり、蝶番の役割のツルが早くに切れてしまい、意図せぬ方向に倒れてしまう危険性があります。安全性を考えると、受け口の角度は大きい方が良いですが、一方で、角度が大きいと、それだけ受け口の面積は広くなり、商品となる木材の部分が減ることになります。安全性と経済性の両面からみて、45度前後が適当とされます。

3.会合線の精度

斜め切りと下切りはどちらか一方が長すぎたりしてはいけません。必ず両者の会合線が一致するように作ります。また、伐倒方向を決定づけるのが、会合線の向きや傾きです。必ず、伐倒方向に対して直角の向きで、水平に作ります。ここは大変重要なポイントなので、何度か修正を加えてでも、慎重に作りましょう。

なお、受け口の下切り線は水平に入れるのが基本ですが、状況に応じて、下向きに入れることもあります。下向きに入れることで、蝶番となるツルを長く利かせられ、倒れた際の衝撃を和らげることができます。

「追い口」の作り方

追い口を作る上で留意すべき点は以下の2点です。

1.追い口の高さ

通常、受け口の会合線より高い位置に作ります。会合線より低いと、幹の上方向に裂けが入り、商品価値を損ねてしまいかねません。一方で、会合線より高く、距離が離れすぎると、ツルの幅を正確に作ることが難しくなります。よって、受け口の高さの2/3程度の高さに追い口を作るのが基本とされます。ただし、正確なツルを作るためには、会合線と同じ高さにした方が良いとする考え方もありますので、状況に応じて変えてみても良いでしょう。

2.ツル作り

受け口の会合線と追い口の間の、切り残しの部分がツルになります。ツルの幅は、通常、直径の1/10程度にします。会合線と平行に追い口を入れ、ツル幅を一定にするのが基本です。ツルは幅の広い方に倒れる性質がありますので、幅が一定ではないと、受け口方向に倒れなくなってしまいます。ただし、偏心木など、極端に重心が傾いた木を伐倒する場合には、あえてツルの幅を変えて、伐倒方向を調整することもあります。

木は1本たりとも同じ状態で立っていることはなく、状況に応じて臨機応変に対応しなければなりません。しかしどの場合も、伐採の基本をおさえた上で行うことが大変重要です。チェンソーで伐採作業を行う際は、上記の基本手順を参考にしてみてください。

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